2024年度ボランティアサークル葡萄 活動報告
「能登半島応援したかっ隊」1次隊の活動報告
「なぜ、元日に大地震が…」
今年の1月、多くの人々がそう思い、被害が最小におさまるようにと願って被災地に祈りを捧げたのではないだろうか。しかし、報道で伝えられる現地の様子は、目を背けたくなるような映像ばかりで、心を痛めた人も多かっただろう。能登半島応援したかっ隊(能登隊)12名も同じ事を考えていた。能登隊は、福岡女学院活性化推進助成金、能登地震キリスト災害支援会(能登ヘルプ)や災害復興支援チームJOCA能登町など多くの方々のご支援をいただき、今年度3回、現地で活動をさせていただく。福岡女学院大学生(子ども発達学科)6名と福岡女学院看護大学生6名で結成されたグループ(教員は各所属から1名参加)だが、今回は、そのうちの4名が1次隊として8月6日から現地入りした様子を写真と共に紹介する。
出発前に準備・練習していた小物作りやゲーム、アロマのマッサージは、学童保育に通う児童や仮設住宅集会所に集う被災者の方々に提供させていただいた。無邪気に遊び回る子どもらの中には、あの時の恐怖をかき消すように私達に甘えてくる児童らが少なくなかった。ハンドマッサージから伝わる手の温もりは初対面であることを忘れさせ、気付いたら被災者の悲痛な思いに共感し涙している自分たちがいた。
被災者は口々に能登を愛し能登を離れたくないと言っていた。しかし、津波に流されたままの家屋、やけ焦がれた市場、倒壊されたビル、倒れかけた電柱と波打つ道路、7ヶ月たった今も、あの日からまるで時が止まってしまったかのような風景に愕然とした。同じ日本でありながら、知らなかったこと知ろうとしなかったことが沢山あることに気付き、これからの自分自身の生き方にさえ示唆をいただいた5日間となった。
能登半島で起きた震災を忘れないこと、復興を祈り願い続けること、今の能登を語り広めていくこと、いただいた学びを今後の災害対策に活かしていくこと…能登隊の活動はこれからも2次隊(12月予定)3次隊(2025年3月予定)へと続いていきます。
(福岡女学院のInstagram(https://www.instagram.com/fukuokajogakuin/)、facebook(https://www.facebook.com/fukuokajogakuin/)もご参照ください。 1次隊には第一薬科大学看護学科の学生2名および教員1名も含まれています。)
2019年度ボランティアサークル葡萄 活動報告
「熊本応援したかっ隊」10次隊の活動報告
クリスマスでにぎわう博多をあとに、私達6名は、高速バスに乗り熊本県益城町に向かいました。
現在、益城町にある仮設団地18ヶ所の入居率は約40%。1ヶ所の仮設団地を除き、2020年3月に閉鎖されることが予定されています。自力で自宅再建なさる方、災害公営住宅に移り住む方、1ヶ所に集約される仮設団地に引き続き住まわれる方など、大きな変化を迎えようとされていました。そこで皆さんの心中は、「やっと仲良くなれたのに離れ離れになるのは寂しい」「新しいところで上手くやっていけるか心配」など複雑でした。
私たちはそんな皆さんに何ができるだろうかと、大きく2つのことを考えました。生活に少しでもうるおいと安らぎをもっていただけたらと思い、ハーバリュームやリップクリームづくり等を企画しました。またセルフケアに役立てていただけたらと、記憶力アップ教室(ミニ講話)を考えました。
本番では上手くいかなかったこともありましたが、住民の皆さんを思う気持ちを大切に、明るく楽しい時間を過ごすことができたように思います。これも、私達、福岡女学院看護大学と福岡女学院大学を受入れてくださっている、キャンナス熊本と九州キリスト災害支援センターの皆様が広報や場所の確保をしてくださったおかげです。他にも木山キリスト教会、益城町社会福祉協議会、益城くまもとよかとこ案内人の会など多くの方々のおかげで、3泊4日の行程を終えることができました。本当に有難うございました。
震災後の熊本を少しでも応援できたらと始まった「熊本応援したかっ隊」も今回で10回目です。日帰りで行なう「チームくまもん」の活動を合わせると、延べ80名近い学生が熊本におとずれました。
進化していく熊本を間近で見せていただく中で、学んだことは沢山ありますが、中でも、これからの私達が大切にしなければならないのは自助と共助。住民同士のつながりが希薄になりがちな現代だからこそ、自分自身が架け橋となり、日頃から近隣住民と接点をもとうと心がける。これを福岡の知人・友人にも伝えていく。それが、熊本の皆さんにお世話になった私達の責務だと考えています。
訪問巡回の様子
<2020年1月14日更新>
在宅療養児とその家族のためのサプライズサンタ
いちばん星訪問看護ステーションと毎年、合同開催しているこちらのイベントは、おかげ様で8回目を迎えることができました。何回やっても子ども達の笑顔は新鮮で、サンタに扮する私達の方が元気をいただいています。保護者の方々には、来訪を待ち望んでいらっしゃる方もいて本当に有難く思います。
まず私達は、子ども達にプレゼントするカード作りから始めました。まだ見ぬ子ども達の表情を目に浮かべながら作るのは、本当に楽しかったです。
2日間にわたり訪問したお宅は約100件。42名の部員が2人一組になり、訪問看護師さんと家々を渡り歩きます。ボランティア初参加の1年生は緊張気味でしたが、訪問看護師さんの後ろ姿を見ながら子どもへの接し方を学びました。一緒に工作をしたり、歌をうたう中で、少しずつ心を開いてくれる子ども達は、本当に可愛かったです。
病気や障がいを持ちながらも、住み慣れたわが家で家族とともに暮らす子どもは増えています。そんな子ども達と家族が、少しでも楽しい時間を過ごせるお手伝いをすることが私達の願です。これからも心温まるこの活動を続けていきます。
<2020年1月14日更新>
「ふくまっ子まつり」での看護体験コーナー
福津市立福間小学校からはじめて声をかけていただいたのは1年前でした。
「福岡女学院看護大学のボランティアサークルが行う、子ども達への看護師体験コーナーが“とても良い”と評判を聞いたので、是非、うちの学校でもやって欲しい。」と。そこまで言っていただいて断る理由はありません。
今年も声をかけていただき、秋晴れの中、部員8名で小学生たちと看護師体験コーナーを楽しみました。
赤ちゃん・聴診器・包帯と3つのブースを設けます。小学生約15名が、45分間で、それぞれのブースを体験できるように進行します。それを計2回行い、総勢35名の学童が、看護師体験コーナーに来てくれました。
小学生と言えども、人に教えるということは勉強しなければならないことが多く、改めて私達自身の勉強になりました。以下、参加した部員の感想です。
「看護に少しでも興味を持ってくれて嬉しかった。」
「楽しそうな子ども達の姿を見てこちらまで嬉しくなった。」
「沢山質問してくれて、好奇心旺盛な小学生を知ることができた。」
「子どもとのコミュニケーションは少し苦手だったが、素直な子ども達に助けられ自然と接することができた。」
<2020年1月6日更新>
舞の里すこやかクラブでの健康学習会
「学生さんが来てくれるのが楽しみなのよ。」
「学生さんから元気をもらっているのよ。」
舞の里すこやかクラブの皆さんが言ってくださった有難いお言葉です。
この活動は、3期生(2010年)の頃から続いていて今年で9年目になります。
歴代の先輩方に続き、私達も住民の皆様に喜んでいただける健康学習会が行なえるよう、1ヶ月前から準備を始めました。
いつものように骨密度や体組成を測定し、健康講話は「誤嚥性肺炎って、肺炎と何が違うの?」というテーマで行いました。
過去の測定結果を持参し値を比較なさったり、メモまでして私達の話を真剣に聞いてくださったり、するどいご質問やアドバイスをいただいたりと、参加してくださった方々の健康意識は高く、私達の方こそ楽しく学ばせていただき元気をいただきました。
これからも、地域の皆様に喜んでいただける活動ができるよう、私達は様々なことにチャレンジしていきます。
<2019年6月17日更新>
子ども体験フェスタで小学生に看護師体験をしてもらいました!
「すごい!こんな風に聞こえるのだ。」
聴診器から聞こえる心臓や肺の音にビックリしていた小学生。そんな純粋で可愛い子ども達が来場したイベント「子どものまるごと体験フェスティバル(新宮・古賀・福津・宗像アンビネット協議会主催)」に呼んでいただいて、今年で3回目になります。様々なお仕事体験ブースがある中で、私達は「看護師体験コーナー」を任されました。
心臓や肺の音を聞く「聴診器コーナー」だけでなく、ケガの手当をする「包帯コーナー」、赤ちゃんの着替えや抱っこをする「赤ちゃんコーナー」など、全部で4つの体験ができます。
小学生に優しく解りやすく伝えるのは意外と難しく、授業で習ったことをもう一度、復習することからはじめました。実技の練習など準備に時間はかかりましたが、子ども達の嬉しそうな笑顔に、私達看護学生が元気をもらったような気がします。
ボランティアサークル葡萄の定例行事の一つとして、これからも続けていきます。
以下、参加した学生の感想です。
・今年で2回目の参加になりましたが、今回も、どうやったら子ども達が、看護師の仕事に興味を持ってくれるか考えながら活動しました。子ども達が将来、看護師になりたいと思うきっかけになると嬉しいです。
・はじめは、あまりこちらを見てくれなかった子どもが、たくさん話しかけることによって、最後は笑って話をできるようになり、うれしかったです。
・普段あまり接することのない小学生とコミュニケーションをとることができ、勉強になりました。子どもと同じ目線に立ち、笑顔で話すことの大切さを知りました。
・約1年前、自分自身で初めて聴診器を使った日のことを思い出し、新鮮な気持ちになりました。自分自身、再び、勉強する機会にもなり良い経験でした。
<2019年6月11日更新>